50代女性【主訴:手の感覚の鈍さ】でしたが、包括的なオステオパシー検査で→側弯(そくわん)など様々な発見あり!!
皆さまこんにちは。 丸山オステオパシー治療院の丸山稔一です。
今日は「手の感覚の異常が主訴」の患者様のお話しをいたします。
1年半前から
手の先、特に手の甲に部分的な感覚の異常
を覚えているとのことでした。
時間をかけてじっくり問診をすると
手の感覚異常のほかにも
1)常にギックリ腰の不安を抱えている。
2)股関節の外れる感じがいつもしている。
3)いつも疲れていて疲労感が抜けない。
4)尿漏れが時々ある。
などその他にも小さい症状を複数お持ちでした。
主訴はあくまでも手先の感覚異常ですからこの症状を軽くすることが第一です。
一方、主訴に隠れているその他の症状をお聞きすると多くのヒントがあることが分かります。
まさにこの現象をどうとらえるかにあると思います。
西洋医学的には手先の神経に焦点を当て、レントゲン検査で頸椎や手先の異常がないかの結論を出すことが多いように思います。
この患者様ももちろん病院に行かれ頸椎のレントゲン検査・あとは脳梗塞の有無を確認する為にMR検査もされています。
その結果。
第7頸椎の椎間板が薄なることによる神経障害だと言われたそうです。
しかし、頸椎の牽引治療や投薬をしても一向に治らないとのことです。
確かに頸椎は腰椎に次いでヘルニアが出やすい部位です。
又脳梗塞の症状の一つで手の感覚異常が起こることもありますから、念のための検査は絶対に必要です。
それらの検査を済まされていますので、じっくりとオステオパシー検査をしました。
局所的な部分に限定して検査する西洋医学と違い、オステオパシーは包括的に現象をとらえていきます。
西洋医学・・・・・・局所的
オステオパシー・・・包括的
まず大きな発見は軽度ですが、
背骨に側弯(そくわん)があることが分かりました、
次に骨盤に大きな動きの悪さと位置の悪さを見つけました。
又、背骨を軸として上半身全体が左に捻じれていました。
又、そのねじれに合わせる様にして右の鎖骨の動きが悪く、
その鎖骨の下にある少しだけ鎖骨を動かすために付いている
鎖骨下筋という筋肉がとても硬くなっていました。
さらに右側の肋骨の上側がとても動きが悪くなっていることが分かりました。
これらの診断でギックリ腰の不安や、股関節の違和感の理由も推測できます。
思うに
幼いころ(主に10歳で発症することが多い)に突発性の側弯が発症していた。それが積み重なり骨盤の動きの悪やを作り常に体が左にねじれを起こしていた。
そのことにより鎖骨、肋骨の偏りを動きが悪くなった
と推測されます。
手の感覚と運動神経は頸椎が出発点です、その後首の横・鎖骨の下・肋骨の上部を通り
わきの下に入り最終的には指先にまでめぐっています。
オステオパシー施術はなぜかをよく考えて行います。
今回のケースでは側弯がある患者様なので要注意でした。
曲がってしまった側弯を手技で真っすぐすることはできま
せんが、動きを回復させることはできます。
① 骨盤を安定させ背骨の動きを改善させること。
② 動きの悪い鎖骨・肋骨をできるだけ可動させること。
③ (上記の施術を行い)手の神経の伝達をできるだけス ムーズになるように改善させました。
この患者様の場合は3回の施術でほぼ感覚は元に戻りました。
なかなか治らない手先の感覚異常で悩まれている方は
一度オステオパシーの施術をおすすめします。