丸山稔一院長ブログ | 東京 | 西日暮里 | 丸山オステオパシー治療院

東京・荒川区西日暮里にあるオステオパシー専門治療院の院長ブログ はじめまして院長の丸山稔一です。

50代女性【オステオパシー的ダイヤフラムという考え方】病院では更年期障害と診断!!顎・心臓のどきどき感・頭の締め付け感。同時多発機能障害??

f:id:maruyama-osteopathy:20180307233254j:plainこんにちは丸山オステオパシー治療院 院長の丸山稔一です。

 

今日は同時に多くの問題を抱えている患者様の例をお伝えします、実際このような患者様がとても多く少しでも参考になればとと思っています。

 

50代の女性

主訴は顎の痛み、半年前に一度ガクット音がしてから継続的に顎の違和感を感じ

ているとのこと。

 

オステオパシーは問診を大事にします。

病院のように検査機器や血液検査をしませんからより慎重にお話を伺います。

問診を進めていくと、数年前から更年期障害の症状があちこちにでているとのこと。

 

例えば吐き気がしばらく続いたり、

頭や首が外側からギューっと抑えられたような感じになったり。

又、少し緊張すると心臓がどきどきすることも多いそうです。

 

もちろん医学的検査は受けられています、頸のこわばりは整形外科。

心臓のどきどき感については循環器科で心電図をとっているが異常は認められない

とのこと。

頭の違和感、気持ちの悪さについては念のために脳の検査をしてみたが何ら問題ないと言われている。

 

病院では総合的な診断として更年期障害の症状といわれ

それ以来継続歴に漢方薬を飲んでいるそうです。 又病院から勧められたプラセンタも続けているとのことでした。

 

確かに更年期障害に対しては漢方は有効だと思います、決して否定されるものではありません。

 

しかし一向に症状が変わらないということは他に原因があると考えたほうが合理的です。

 

早速、オステオパシーの総合的な診断を始めました。

調べてみると本当にいろいろと悪い箇所が浮かびあがってきました、

顎関節、頭蓋骨の動き、胸郭、左腎臓の固着、骨盤など確かにこれだけ機能障害があればどこに症状が出てもおかしくないです。

 

オステオパシー診断で全身の複数の機能障害があった場合はどう関連があるかを論理的に考えていきます。

又、その結論に従いどこから施術を始めるかがとても重要です。

 

目についた悪さをやみくもに手当たり次第に施術することはしません。

 

原因を追究するやり方はいくつか方法がありますが、

今回気づいたのはほとんどの機能障害が左側に出ているということです。

 

これはオステオパシーではダイヤフラムという考え方で解明していきます。

体の中は圧力があります典型的には胸郭です、胸郭は肺を膨らませる為に息を吸うと

陰圧になり、吐くと陽圧になります。肺が自動的に膨らむことができないので陰圧と陽圧が交互になっています。

又胸郭とは違う独立した圧力を持つ組織が頭蓋と骨盤です。

 

特徴としてそれぞれの独立した圧力はどこかで機能障害があるとすべて同じ側に圧が高まるという生理的な現象ががあります。

 

今回の患者様は全ての左側の圧が高まっていました。

次に一番初めはどこかという検査をしてみると、頭蓋の内圧だとわかりました。

 

おおもとの原因が頭蓋骨をわかりましたから、内圧を高めていのは小脳テントというところです。

 

最初は頭蓋を全体的に動きの改善を行い、次に部分的に小脳テントが付着している所を重点的に施術しました。

 

再度全身のダイヤフラムを検査したところ左側に偏っていた圧力がほぼ均等になりました。

 

圧の均等化をはかった上で次に主訴である顎関節の施術をしました、悪かった場所が関節を固定している靭帯が4つあるうちの一つで茎突下顎靭帯と呼ばれる部分が大変問題を起こしていました。

顎関節の生理的特徴は体全体のバランスの悪さを顎関節が引き受けることにあります。

特に顎関節を施術する場合はこの原理を念頭に置かないとなかなか上手く行きません。

 

 

 

初回の治療はここまで行いました。

 

 

次に2週間後にもう一度来院していただき胸郭の治療

と全身の自律神経を統合する施術を行いました。

 

結果的には3回の施術で顎・心臓のどきどき感・頭の締め付け感は解決しました。

まだ若干首の問題は残っていますが、最初と比べれれば全然違うと喜んでおられました。

 

一般的に体のあちこちに症状が現れ病院では更年期障害自律神経失調症と診断され、

漢方やサプリなどを飲んでもなかなか改善されない方は一度オステオパシーの施術をお勧めします、病院ではなかなか見つからない問題が見つかるかもしれません。

 

www.maruyama-osteopathy.com

 

 

 

50代女性【もしかして心臓に問題が?】全身だるい⤵︎ 呼吸浅い⤵︎ 心臓ドキドキ⤵︎ 頭重苦しい⤵︎ 

こんにちは丸山オステオパシー治療院 院長の丸山稔一です。

 

久しぶりのブログです。

 

昨年の春に私が現在でも在校しているフランスのオステオパシー学校から先生の一人であるフィリップ・ブルディーノ先生が来日され、卒後教育に一環で

「自律神経系の治療」のセミナーを開催されました。

f:id:maruyama-osteopathy:20180223160220j:plain

 

当院にも以前から自律神経系に問題がある方が多く来院されていましたので

大変興味深くセミナーに参加いたしました。

 

ブルディーノ先生はオステオパスとしてのキャリアも長く治療家としても有名な方でありますが、現在ではオステオパシーの研究者として生活されています。

 

f:id:maruyama-osteopathy:20180223161000j:plain

 

その時のセミナーでは自律神経系の症状の特徴やその原因、そしてその解決手段など

まさに現実の臨床に有効に生かせる内容でした。常に自律神経系に問題がある患者様に触れていましたので大変参考になりました。

 

 

 

一言で自律神経と言っても示す範囲が大変広くつかみどころがない方も多いのではないでしょうか。又、病院に行かれ特段検査でも異常がないと言われ、でも明らかに症状がある方は自律神経失調症といわれた方も多いと思われます。

 

 

そのような方がどこの病院に行っていいかわからず、ドクターショッピングを繰り返される方も多いと推測されます。

 

 

自律神経の問題がある場合は血液検査や心電図などの器械的な検査で診断できるものではありません、しかし症状がとても特徴的です。

 

 

交感神経が機能亢進の特徴的な症状

・怒りっぽい、イライラしている、神経質

・孤独を嫌う

・便秘がち、ストレスによって発汗

・涙の分泌が少ない、口が乾く

・過度の緊張状態、頻脈(心臓がどきどきする)

・頻尿

・なかなか寝られない

・女性は冷感症  男性は早漏気味

 

副交感神経が機能亢進の特徴的な症状

・夜と同じように昼も寝る傾向

・手掌や足裏に過剰に汗をかく

・青白い顔、皮膚疾患がある

・胸やけと消化不良を起こしがち

・下痢と便秘を交互に繰り返す

 

典型的な例を挙げましたがこれらに関連するいろいろな症状があります。

 

 

先日50代の女性が20年来の全身のだるさ、呼吸の浅さ、頭の重苦しさを訴えられて

来院されました。

 

今までにいろいろな病院また鍼灸をはじめとする補完医療の治療も受けてきましたが

これといった改善は見られなかったそうです。

 

今回の患者様も症状をお聞きする限り自律神経のバランスを崩されている典型的

な方と診断しました。

 

もちろんオステオパシーの全身診断をした結果、自律神経のアンバランスと

心臓を覆ている心膜という組織に付着している横隔膜心膜靭帯がかなり硬くなって

いることが分かりました。

 

自律神経の交感神経と副交感神経では神経が出入りする場所が違います。

副交感神経は後頭骨と仙骨。 交感神経は背骨の両側から出入りします。

ブルディーノ先生のテクニックは交感と副交感の出入り口を全体的に統合する

グローバルに治療します。

 

頭蓋の動き、仙骨の動き、横隔膜の動き、胸郭の動き

を全体的に調和させて自律神経のバランスをとる治療法です。

 

今回の患者さまにはまず、横隔膜心膜靭帯を本来の柔軟性を回復させること、

そして動きの悪かった胸椎の動きを回復させること。

そしてブルディーノ先生の全身テクニックを施術しました。

 

結果として3回の施術でほぼ完治しました。

本当にうれしい事だと思います、これからもブルディーノ先生のの全身テクニックを

使い多くの自律神経で悩んでいる方のちからになれればと思います。

 

www.maruyama-osteopathy.com

【お知らせ】看板リニューアル致しました。

院前の看板をリニューアル致しました。世界水準・正統派オステオパシーの丸山オステオパシー治療院を今後とも宜しくお願い申し上げます。来院前のご質問はウェブサイトよりお気軽にどうぞ。

f:id:maruyama-osteopathy:20180207160056j:plain

f:id:maruyama-osteopathy:20180207160109j:plain

f:id:maruyama-osteopathy:20180207160155j:plain

東京 | 西日暮里 | 丸山オステオパシー治療院 | 公式サイト

ウェブサイト更新しました。

1月のウェブサイト当院を訪れる患者様の主な症状

トップ5を更新いたしました。

 

f:id:maruyama-osteopathy:20180207153814j:plain

 

筋骨格系 オステオパシー

第1位 顎の痛み

第2位 膝の痛み

第3位 背部痛

第4位 尾てい骨の痛み

第5位 足首の痛み

 

内臓系 オステオパシー

第1位 尿漏れ・頻尿

第2位 生理不順

第3位 過敏性大腸症候群

第4位 便秘

第5位 前立腺炎

 

頭蓋 (神経系)オステオパシー

第1位 自律神経失調症

第2位 眩暈・耳鳴り

第3位 手の痺れ・感覚異常

第4位 頭痛・偏頭痛

第5位 座骨神経症

 

東京 | 西日暮里 | 丸山オステオパシー治療院 | 公式サイト

 

 

【研修休暇のおしらせ】

 9月15日(金)〜9月18日(月)まで

研修期間の為、休診させていただきます。

ご迷惑をおかけいたしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

東京 | 西日暮里 | 丸山オステオパシー治療院 | 公式サイト

【研修休暇のおしらせ】

8月25日(金)〜8月28日(月)まで

研修期間の為、休診させていただきます。

ご迷惑をおかけいたしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

東京 | 西日暮里 | 丸山オステオパシー治療院 | 公式サイト

高校一年男子【過敏性腸症候群】毎朝トイレから出られない!学校は遅刻!大好きな剣道もできない!

 

f:id:maruyama-osteopathy:20170817140837j:plain

みなさまこんにちは ご無沙汰しております。

丸山オステオパシー治療院の院長 丸山稔一です。

 

今回は過敏性腸症候群の症例についてお話ししたいと思います。

 

私の友人の内科医から紹介を受けて高校1年生の男子が来院されました。

 

一年ほど前から寝起きにおなかが痛くなりトイレから出られなくなる、水の様な便が出てもすっきりしない。結局トイレに1時間も入ることになり、当然学校は毎日遅刻することになる、又状態がひどい日には休むこともしばしばということでした。高校2年に進級できるかどうかぎりぎりのラインということでご本人もお母様も大変深刻なご様子でした。

 

慢性的な腹痛とそれに伴う下痢の症状は医学的には

 

 

などが主に疑われます。

 又これらの病気でない場合はバセドウ病や糖尿病あるいは肝臓の病気などが可能性があります。病院に行ってこれらの検査をした結果該当するものがない時は過敏性腸症候群をいう病名がつくことが多いようです。

 

過敏性腸症候群は医学的には

肉体的・精神的疲労 睡眠不足 不規則な生活習慣が原因と言われています。

 

この患者様も自分の友人の医院で受診し各種の検査をした結果、過敏性腸症候群と診断結果か出され、内服薬を処方されました。

 又、しばらく薬を飲んでもあまり効果が出なかったので念のため大学病院に行ってあら

 らめて検査を受けたものの同じ過敏性腸症候群をと診断されたそうです。

 

 

私の友人はオステオパシーに大変関心をもち、オステオパシー学校の同級生でもありますので、オステオパシー施術が適応すると判断され私の治療院に送られてきました。

 

 

いよいよオステオパシーの診断を開始していきました。

 まずはゆっくり時間をかけてお話しを伺いました。

 いつから痛くなったか、どのようにして痛むか、又過去に大きなけがをしたことがないかなど基本的な問診をしていくなかでいくつか気になる点がありました。

 

一つは

小学生の低学年からずっと剣道をしていること、実は高校進学も剣道で推薦を受けて入学をしていて、もちろん剣道部に所属していること、今でも剣道が大好きな事。

 

もう一つは

年頃ではあるがとてもニキビがひどいこと。

 

そこで私から「剣道で面を打たれると頭に響きますか」と質問したところ

大変響くし時々頭がクラクラすることがありますと言われました。

 

問診を終えて次にオステオパシー診断をしました。

 

まずは何年も打たれ続けられた頭蓋骨の動きをしらべてみるとほとんど動きが感じられませんでした。

 

次に現在問題を起こしている内臓の触診をしましたが、お腹全体が緊張していて手が中に入って行かないほどでした。背骨の動きも全体的に固いが特に背中の真ん中あたりが特に硬い部分がありました。

 

内臓を動かす神経は大きく分けて2種類あります。

 

一つは、ほぼ消化管全体を支配する迷走神経。もう一つは、骨盤内蔵器例えば膀胱や生殖器などを支配する骨盤からでる神経があります。

 

一方内臓の動きを抑制するのは交感神経で内臓に関するものは背骨の真中当たりから出ています。

 

この患者様については迷走神経が出ている頭蓋骨の後頭骨と側頭骨の間がとても硬い。

 又、下腹神経か出る骨盤の一部の関節の動きがとても悪い。さらに内臓の動きを抑制する交感神経が出入りする部分の背骨もいとても動きが悪い。

 

推測すると

小さいころから剣道で頭打たれ続け頭蓋の動きがかなり悪くなった、結果として迷走神経の情報伝達はうまくいかなくなり、内臓の動きに影響を与えた。

 又、剣道の練習中に押し倒され転倒することで骨盤の動きが悪くなり結果として下腹神経の情報伝達に問題が出た、それによって下腹部の内臓に影響を及ぼした。

 

 

これらのオステオパシー診断の結果から

 

まずは骨盤の動きの悪かった状態を改善させる施術を行い。次に本当に動きの悪かった頭蓋を詳細に調べ、頭の中心部で2つの骨がくっついてしまっていたところを(インパクションといいます)改善させました、さらに迷走神経の出入りする側頭骨と後頭骨の間が自由になるように改善しました。

 

 

この頭蓋骨と骨盤の施術をすることにより触ることのできなかった内臓がかなり緩み内臓の施術ができる様になりました。

 

 

大変重症な患者様でしたので一進一退を繰り返し8回ほと通院していただきましたが結果として腹痛を伴う下痢は完治しました。

 

又副次的にあれだけひどかったニキビが本当にきれいになりました、やはり腸の状態はとても皮膚に関係があるようです。

 

 

患者様は又剣道に打ち込めますと大変喜んでいました。

 

 

過敏性腸症候群と診断を受け、なおなかなか治らない方一度オステオパシーの施術

を受診させることをお勧めします。